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【物語】
大鵬禅師は老いてよく岩屋に籠って読経をしていたところ、あるとき一人の老婆が朝夕に来て熱心に拝するので、「汝はいかなるものか」と尋ねた。老婆は「私はこの里に嫁いだが、嫉妬に狂い、鬼となり苦しんでいる。仏に帰依させてほしい」と願ったので、これをあわれんだ禅師は、供養のために堂宇(どうう)を建て、聖観世音(しょうかんぜおん)を刻んで安否したという。老婆が残した竹の杖が寺宝となっている。禅師は高徳な人で村人に慕われ、その名が地名となって今も残っている。
【記事】
真福寺は、秩父札所が、まだ33ヶ寺制であった時代の長享(ちょうきょう)番付にその名はない。
その後、信者からの要望により真福寺が新たに札所に加えられ、34ヶ寺制という珍しい札所になり、西国、坂東、秩父百観音となったそうである。
【ひと言】
堂内には欅(けやき)つくりの須弥壇(しゅみだん)があり、室町時代の作といわれる一木造り(いちぼくづくり)の聖観世音菩薩立像が本尊である。それを安置する本堂は、銅噴き屋根で、素朴な感じを受ける。秩父大火で焼け残った欄間に施された龍の彫刻は非常に見ごたえがある。
【御詠歌】
廻り来て願いをかけし大棚の
誓も深き谷川の水
【所在地】
〒368-0004 埼玉県秩父市大字山田3095(光明寺)
【電話番号】
0494-22-1832
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